(E)リーダーシップとマネジメント

(E)リーダーシップとマネジメント

「居場所」と「役割」が人を動かす——AI時代の組織への帰属感

■ 企業とは人に「居場所」と「役割」を提供する公器 本稿の出発点に立ち返ろう。企業活動の役割を「人間社会における、人間(ヒト)の居場所(組織への帰属)と役割(仕事・業務)を与える公器」と定義したとき、AIの進化はこの定義に何をもたらすか。 AIが多くの「役割(仕事)」を代替できるようになる中で、企業が人間に提供すべき最も本質的な価値は何か。それは依然として「居場所」と「役割」だ。ただしその内容は変わる。AIと共存する中で、人間にしかできない「役割」を創造し、誰もが「ここに自分...
(B)組織基盤・業務改善・デジタル化

「DX化の壁」を越える——成功するDXに必要な「土台」とは

■ デジタル化には、業務の「土台」が必要 「企業の土台は業務ルールで適切に管理された職場であり、しっかりした土台がないと、会社は立て直せない」——この命題が示す真実は、デジタル化の文脈でより鮮明になる。 デジタル化とは、仕事に「新しい仕組み」を導入することと同義だ。しかし新しい仕組みが機能するのは、それを支える「土台」が整っているときだけだ。 デジタル化が失敗する組織の多くは、この土台が整っていない。業務プロセスが人によってバラバラ、マニュアルが存在しないか形骸化している、業...
(E)リーダーシップとマネジメント

AI時代の第二領域への時間投資は、複利で効いてくる長期投資

■ AIが変える「時間の価値」 スティーブン・コヴィーの「時間管理のマトリックス」は、仕事をその「緊急性」と「重要性」の二軸で4つの領域に分類する。第一領域(緊急×重要):トラブル対応、締め切り間近の仕事。第二領域(非緊急×重要):計画立案、人材育成、自己研鑽、関係構築。第三領域(緊急×非重要):割り込み対応、無意味な会議。第四領域(非緊急×非重要):惰性的な作業、時間つぶし。 コヴィーは「優れたリーダーは第二領域に時間を使う」と主張した。しかし現実の職場では、多くのビジネス...
(C)人材育成・学習・スキル開発

「学びの4ステップ」をAI時代の人材育成に活かす——概念から本質へ

■ 学びには「4つの段階」がある「学びの4ステップ」——概念の理解→具体例の把握→体系の理解→本質の理解——は、人間の学習プロセスの構造を示した強力な教育モデルだ。この4段階を意識的に設計した組織の学習は深く、応用が利く。逆に、現場で断片的な指示を詰め込むだけの OJT や学習は浅く、少し状況が変わるだけで対応できなくなる。 変化の激しい時代において、この「学びの深さ」の差がますます重要になっている。マニュアル通りの定型業務をこなすだけであれば、AIに代替されていく。しかし、...
(E)リーダーシップとマネジメント

生産性向上の本質——効率化で稼いだ時間の「使い道」が未来を決める

■ 「生産性向上」は目的ではなく手段 AIとデジタルツールの進化によって、多くの企業が劇的な業務効率化を実現している。入力作業の自動化、書類処理の高速化、会議録の自動要約、データ分析の短時間化——これらは確かに「生産性向上」だ。しかし、ここで本質的な問いを立てなければならない。「その効率化で生まれた時間を、何に使っているか?」 もし効率化の結果を人員削減に直結させているとしたら、それは、米国のガートナー社の調査結果が示すように「自律型ビジネスとAIによるレイオフはコスト削減に...
(C)人材育成・学習・スキル開発

AI時代の人材育成——SL理論に基づく状況に応じたリーダーシップ

■ リーダーシップの正解は存在しない ハーシーとブランチャードが1977年提唱した「SL理論(Situational Leadership)」は、リーダーシップに「万能の正解」はないので、部下の成熟度(スキルと意欲の組み合わせ)に応じて、リーダーシップのスタイルを変える必要があるという考え方だ。S1(指示型):スキルも意欲も低い段階——具体的に指示し、細かく管理する。S2(コーチング型):意欲はあるがスキルが低い段階——説明し、質問に答え、励ます。S3(支援型):スキルはある...
(E)リーダーシップとマネジメント

AI時代の職場設計は、衛生要因よりも動機付け要因が重要

■ 不満をなくすだけでは人は動かない フレデリック・ハーズバーグが1950年代に提唱した「衛生・動機づけ理論(二要因理論)」は、人のモチベーションの本質を鮮やかに描き出している。彼の研究が示した核心は「不満の原因を取り除いても、人は積極的に動こうとはしない」という逆説だ。 ハーズバーグは仕事への満足・不満足の要因を「衛生要因」と「動機づけ要因」二つに分類した。 「衛生要因」は給与・労働環境・会社の方針など、欠如すれば不満につながるが、充足しても積極的な動機づけにはならない要因...
(E)リーダーシップとマネジメント

AI時代とパーパス経営—「存在意義」のみが競争優位の源泉になる

■ ブラックロックの警告と企業の使命 2018年、世界最大の資産運用会社ブラックロックのCEOラリー・フィンクは、全世界の主要企業トップに宛てた書簡の中でこう記した。「企業は財務的リターンを提供するだけでなく、社会に対してポジティブな貢献をしなければならない。目的(パーパス)なき企業は、長期的な事業継続能力を失う」。 この宣言は経営界に衝撃を与え、「パーパス経営」という概念が急速に広まるきっかけとなった。 AI時代において、このパーパス経営の重要性はさらに高まっている。 AI...
(B)組織基盤・業務改善・デジタル化

組織の7Sとデジタル化——組織の変革を成功させる

■ なぜデジタル変革は失敗するのか DX(デジタルトランスフォーメーション)プロジェクトの失敗率は、世界的に見ても70%を超えるとされている。技術的な問題ではなく、組織的な問題が主因だ。新しいシステムを導入しても、組織の文化や人材の能力、マネジメントスタイルが変わらなければ、テクノロジーは「使われないツール」で終わる。 マッキンゼーが提唱した「7Sフレームワーク」は、この問題を解き明かす強力な道具だ。Strategy(戦略)、Structure(構造)、System(システム...
(E)リーダーシップとマネジメント

マズローの欲求段階説とAI時代の人材マネジメント

■ マズローの欲求段階説とAIの交点 アブラハム・マズローが1943年に提唱した「欲求段階説」は、80年以上が経過した今もなお、人材マネジメントの根幹を形成する理論だ。生理的欲求→安全欲求→社会的欲求→承認欲求→自己実現欲求という5段階の階層構造は、AI時代の現在においても驚くほど鮮明な示唆を与えてくれる。 AIの進化は、従業員の欲求充足のあり方を根底から変えつつある。定型業務の自動化は「安全欲求(雇用不安)」を刺激し、コミュニケーションのデジタル化は「社会的欲求(帰属感)」...
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補助金や助成金は申請できる企業や用途に要件があったり、事業計画書を作成する必要があったりします。
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