卸売業の現場で、毎日送られてくる注文票の入力業務はスピードと正確性が求められる重要なタスクです。その中でも、担当者の頭を悩ませるのが「受注日(入力日)に応じた請求締め日の計算」ではないでしょうか。
今回は、そんな面倒な日付計算や休日判定をkintone(キントーン)上で完全に自動化できる「営業日計算プラグイン」をご紹介します。
1. 月末日と営業日判定の課題
多くの卸売業では、注文票を入力した日付をベースに「当月末締め」などのルールで請求締め日を管理しています。しかし、単純に月末日をセットすればよいわけではありません。
現場では以下のような複雑な判断が毎日発生しています。
- 月末日が土日や祝日の場合、翌営業日(または前営業日)を割り出さなければならない
- カレンダーを見ながら「次の月曜日が祝日だから、営業日は火曜日だな」と目視で確認している
- 年末年始やゴールデンウィーク、お盆休み、会社の創立記念日など、個別の休日も考慮する必要がある
これらを手作業で行っていると、どれだけ注意していても入力ミスや確認漏れが発生します。
もし請求締め日の計算を間違えてしまうと、「請求書の再発行が必要になる」「取引先への請求書の発送が遅れ、入金サイクルに悪影響が出る」といった致命的なトラブルに発展しかねません。毎日発生する注文票の山を前に、担当者は常に精神的なプレッシャーを抱えることになります。
2. プラグインで解決できること
本稿で紹介する「営業日計算プラグイン」を導入すれば、これらの日付計算にまつわる課題をすべてkintoneが自動で解決してくれます。
- 手計算からの解放:注文票の日付を入力するだけで、月末日の算出から休日判定、翌営業日の計算までが自動で完了します。
- 入力ミスの撲滅:日本の祝日データや会社固有の休日データをもとに自動計算するため、ヒューマンエラーが完全にゼロになります。
- 請求業務の遅延防止:正確な「請求締め日」がリアルタイムにセットされるため、月末の請求書発行業務がスムーズになり、回収遅延のリスクを防ぎます。
- ノンプログラミングで実装可能:JavaScriptなどの高度なプログラミングコードを記述することなく、設定画面からフィールドを指定するだけで誰でも簡単に導入できます。
3. プラグインの機能紹介
本プラグインは、現場の様々な運用ルールに柔軟に対応できるよう、豊富な機能を備えています。
主な機能
- 月末日の自動算出:入力された日付から自動的にその月の「月末日」を割り出します。
- 高度な休日判定ルール:休日判定の基準を「土日祝」「日祝」「祝日のみ」の3通りから選択できます。
- 計算方向の切り替え:休日だった場合の処理として、「翌営業日」だけでなく「前営業日」へのシフトにも対応しています。
- 会社独自の休日設定:年末年始休暇や盆休み、創立記念日など、カレンダー通りではない会社独自の休日も簡単に組み込めます。
- 入力日ベースの計算も可能:月末日を挟まず、単純に「入力日の翌営業日」といった計算(Ver1.3.0以降)にも対応しています。
【デモ画面動画】

注文票の「受注日(入力日)」を入力したら、プラグインで設定されたルールに沿って「月末日」と「翌営業日」フィールドへ正確な日付が自動的にセットされます。
4. プラグインの設定方法
設定は非常にシンプルで、直感的に行うことができます。
(1)プラグインのインストール:kintoneのアプリ設定画面から「営業日計算プラグイン」を追加します。
(2)フィールドの指定:
- 入力日:基準となる日付フィールド(例:「受注日」)を選択します。
- 月末日:月末日を一度中継して計算したい場合は日付フィールドを指定します。
入力日ベースで直接営業日を計算したい場合は「—指定しない—」を選択します。 - 営業日:最終的な計算結果を出力する日付フィールド(例:「請求締め日」)を選択します。
(3)ルールの選択:
- 休日判定ルールを「土日祝/日祝/祝日」から選びます。
- 営業日の方向を「翌営業日/前営業日」から選びます。
会社固有の休日設定:
年末年始休暇やお盆休みなどを考慮したい場合、独自の休日を m/d 形式(例: 12/30,12/31,1/2,1/3)のようにカンマ区切りで入力します。保存時に自動で暦日チェックが行われます。

5. プラグインの活用事例
卸売業における代表的な活用パターンをご紹介します。
自社の運用ルールに合うものがあるか確認してみてください。
① 月末締め・基本翌営業日払いのケース(卸売業の標準パターン)
多くの取引先で採用されている「当月末締め・翌営業日払い」のルールに適用する事例です。受注票が入力された日付から自動的にその月の月末日を算出します。その月末日が土曜日や日曜日、あるいは祝日であった場合、プラグインが自動的にそれを検知し、カレンダー上の「翌営業日(月曜日など)」を請求締め日としてフィールドに自動セットします。担当者はカレンダーを一切確認することなく、正確な締め日をレコード内に確定させることができ、月末の請求処理を完全に標準化できます。
② 年末年始の大型連休を考慮した締め日計算のケース
12月末や1月頭は、日本の祝日だけでなく多くの企業が「年末年始休暇」という会社固有の連休に入ります。このプラグインの「会社独自の休日設定」機能に、あらかじめ 12/30, 12/31, 1/2, 1/3 のように登録しておくことで、12月31日が木曜日であってもそれを休日と判定し、年明けの最初の営業日(例:1月4日や5日)を正確に導き出します。これにより、年末年始のバタバタした時期に発生しがちな「発送・請求スケジュールの組み間違い」を完全に防ぐことが可能です。
③ 土曜日は営業、日祝のみを休日とする業界ルールのケース
卸売業の中には、市場や配送ルートの都合上、土曜日は通常営業日として扱い、日曜日と祝日だけを公休としているケースが多々あります。一般的な日付計算システムでは「土日」をセットで休日扱いにしてしまいがちですが、本プラグインでは休日判定ルールを「日祝」に切り替えることが可能です。これにより、月末日が土曜日だった場合はそのまま当日を締め日とし、日曜日だった場合のみ翌月曜日を締め日とする、といった現場のリアルな操業カレンダーに完全に一致した運用が実現します。
④ 金融機関の都合に合わせた「前営業日」締め・支払いのケース
業界や特定の取引先によっては、「締め日や支払日が休日に重なった場合は、後ろ倒し(翌営業日)ではなく、前倒し(前営業日)にする」というルールが定められている場合があります。本プラグインでは営業日の計算方向を「前営業日」にワンクリックで切り替えることができます。月末日が祝日であれば、その前日の平日に自動的に引き戻して計算するため、資金回収や支払いのスケジュールにおいて、金融機関の営業日に合わせたシビアな日付管理を自動で行うことができます。
⑤ 注文受付から「一律3営業日以内」に出荷・請求管理を行うケース(Ver1.3.0~)
最新バージョン(Ver1.3.0以降)では、月末日フィールドを「—指定しない—」に設定することで、入力日からの純粋な営業日計算が可能になりました。例えば、毎日送られてくる注文票に対して「受注日から3営業日後に出荷と請求を行う」というタスク管理を行う場合、受注日+3日後の日付を入力すれば、土日祝をスキップした翌営業日が自動計算されます。これにより、日々の進捗管理や納期管理アプリとしても強力に活用できるようになります。
⑥ 特定の「創立記念日」や「地方祭」による臨時休業を挟むケース
お盆休みや年末年始以外にも、「会社の創立記念日」や、地域によっては「地方祭による一斉休業」など、カレンダーに載っていない独自の休業日が存在する企業は少なくありません。このようなスポットの休業日も、プラグインの設定画面に日付を追加しておくだけで、その日をまたぐ計算が発生した際、自動的に営業日を1日ずらして結果を算出します。「あの日は会社が休みだったのを忘れていた」という、社内メンバーしか気づけないようなイレギュラーな予定による計算ミスをシステム側で未然にシャットアウトできます。
6. まとめ
毎日送られてくる注文票の入力業務において、日付の計算や休日判定という「人間が考えなくてもいい作業」に時間を取られるのは非常にもったいないことです。
この「営業日計算プラグイン」を導入すれば、kintoneがあなたの会社のカレンダーや取引先のルールを記憶し、正確な請求締め日を瞬時に弾き出してくれます。これにより、担当者の心理的負担が軽減されるだけでなく、請求遅延や再発行といったビジネス上のリスクを確実に回避できるようになります。
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休日判定が不要で、入力日と締め日の比較での1か月後や2か月後の締め日を自動計算したい場合は、以下のプラグインがお勧めです。

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| 料金体系 | 60,000円 (税抜) | 120,000円 (税抜) | 360,000円 (税抜) |
| 契約期間 | なし | 毎年更新 | 6か月更新 |
| 導入サポート | ✔ | ✔ | ✔ |
| メールサポート | × | ✔ | ✔ |
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| 運用ヘルプデスク対応 | × | × | ✔ |
| 商品のご利用範囲 | 本商品のみ | 6種類までご利用可能 ユーザー数10名まで |
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