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kintoneで「祝日」の管理─ Holiday APIで年間の祝日データを自動取得しよう

「kintoneアプリに祝日を登録しておきたいけど、毎年手作業で入力するのが大変……」

そんな悩みを持つ方に、ぜひ知っていただきたいのが Holiday API(Nager.Date)です。
ユーザー登録不要、完全無料で、世界中の祝日データを自動取得できるこのAPIを活用すれば、祝日管理の手間を大幅に削減できます。

本記事は、技術的な話は省略して「Holiday APIを使うと何がうれしいのか」「どんな業務に活用できるのか」を、kintone初心者の方にもわかりやすく説明します。


1. Holiday API を使うと何が便利なのか?

毎年の「祝日登録作業」とさようなら

kintoneで勤怠管理・スケジュール管理・業務カレンダーなどを運用している方なら、こんな経験はないでしょうか。

  • 年末になるたびに翌年の祝日データを手動でkintoneに入力している
  • 担当者が変わったとき、どのフィールドに何を入れるか引き継ぎが大変だった
  • うっかり入力漏れや日付の誤りがあり、スケジュール計算がズレてしまった

Holiday API を使えば、このような作業は一切不要になります。年度を指定してボタンを押すだけで、その年の祝日データが自動的にkintoneに登録されるしくみを作ることができます。

「人手」から「自動化」へ、業務品質が上がる

手作業によるデータ入力は、どんなに丁寧な人でもミスが起こります。一方、APIから取得したデータはプログラムが自動で処理するため、入力ミス・転記ミスがゼロになります。日付や祝日名を正確に登録できるので、後続の業務処理(営業日計算・シフト作成・通知送信など)の精度も上がります。

日本だけでなく、海外の祝日も同じ方法で取れる

Holiday API は日本を含む 100カ国以上 の祝日に対応しています。国コードを切り替えるだけで、米国・英国・フランス・中国・韓国など主要国の祝日データも取得できます。

海外拠点との業務連携がある会社では、各国の祝日を考慮したスケジュール調整が必要です。これまでは各国の祝日を個別に調べて手入力していたものが、Holiday API の活用によって一元的・自動的に管理できるようになります。

システム担当者への依頼が減り、現場が自走できる

 年度が変わるたびにシステム担当者やkintone管理者に「祝日データを更新してください」とお願いしていた方も多いと思います。Holiday API を組み込んでおけば、現場のスタッフが年度入力&ボタンクリックで自分でデータを更新できるようになります。担当者への依頼コストが減り、業務のスピードが上がります。


2. Holiday API の特徴

ユーザー登録不要ですぐに使える無料サービス

多くのWebサービスでデータを取得しようとすると、「会員登録」「APIキーの申請」「月額料金の支払い」といった手続きが必要です。ところが Holiday API はこれらがすべて不要です。

項目Holiday API
ユーザー登録不要
APIキー不要
利用料金無料
商用利用可能(MITライセンス)
対応国数100カ国以上

「導入コストがかかりそう」「契約手続きが面倒そう」といった心配はありません。社内のエンジニアに簡単なコードを作成依頼するか、当サイトで配布しているサンプルコードをkintoneに組み込むだけで、すぐに利用を開始できます。

データは常に最新・信頼性が高い

Holiday API が提供するデータは、各国の公式情報をベースに継続的にメンテナンスされています。
日本の場合、内閣府が発表する祝日データに準拠しており、ハッピーマンデー制度による移動(成人の日・海の日・敬老の日・スポーツの日)や、政令で追加される臨時祝日(例:天皇の即位・国民の祝日の特例)にも対応しています。

毎年末に「来年の祝日一覧」を自分で調べて入力する手間と比べると、その利便性は圧倒的です。

kintoneとの連携がスムーズ

kintone には外部のAPIと安全に通信するための機能kintone.proxyが標準搭載されています。Holiday API はシンプルなリクエストで祝日データをJSON形式で返してくれるため、kintoneとの連携がスムーズに実現できます。技術的な難しさが低く、比較的少ないコードで実装できるのも特徴です。


3. デモ画面の説明 ── 実際の動きをイメージしよう

画面構成

サンプルコードを組み込むと、レコード一覧画面上部に年度入力欄と[祝日登録]ボタン品が表示されます。

  • 年度入力欄:取得したい年を入力します(例:2026)
  • 「祝日検索」ボタン:クリックするとその年の祝日データをAPIから取得し、kintoneに自動登録します

登録されるデータの内容

kintoneに登録される各レコードには、以下の5つの情報が格納されます。

フィールド名(型)フィールドコード備考・値の例
祝日キー(文字列1行)holidayKeyUpsert処理用のキー(重複禁止)
祝日(日付型)holiday“2026-05-06”
祝日名(文字列1行)holidayName_JP“憲法記念日”
英語の祝日名(文字列1行)holidayName_EN“Constitution Memorial Day”
祝日判定理由(文字列1行)holiday_determination“振替休日(祝日法第3条第2項)”

振替休日は判定理由に「振替休日(祝日法第3条第2項)」、国民の休日であれば「国民の祝日に関する法律第3条」が自動でセットされます。どの祝日がなぜ休日になっているのか、後から確認できるのも便利な点です。

作り方の流れ(4ステップ)

難しいコードの話は抜きにして、流れだけ押さえれば大丈夫です。

  1. アプリを作る
    kintoneで新しいアプリを作成します。
  2. フィールドを追加する
    上記の「登録されるデータの内容」を参考にして、アプリのフォームにフィールドを設定します。
  3. 祝日の取得ボタンを動作させる一覧表を作成する
    アプリの設定>一覧表で、新しい一覧表(リスト、又はカレンダー形式)を作成して、ViewIDを控えます。
  4. JavaScriptファイルをアップロードする
    下記のリンクから「祝日検索API用サンプルコード」zipファイルをダウンロードして解凍します。
    初期設定のViewIDとフィールドコードを自社のアプリに合わせて変更します。
    アプリの設定 →「JavaScript / CSSでカスタマイズ」からアップロードして保存します。
    ※ダウンロードファイルのパスワードは、こちらのページからお問い合わせ下さい。

4. API利用上の注意点: 振替休日・国民の休日の取り扱い

Holiday APIだけでは不足する情報がある

Holiday API は非常に優秀なサービスですが、日本の祝日を業務システムで正確に扱うには、そのままでは対応できないケースがあります。代表的な2つのケースを説明します。

注意点①:日曜からの振替休日の表示がわかりにくい

日本では、祝日が日曜日にあたる場合、翌月曜日が「振替休日」になります。ところが Holiday API は、振替休日を「元の祝日名のまま翌営業日で返す」という仕様になっています。

たとえば「元日(1月1日)」が日曜日の年は、APIは「1月2日:元日」として返します。土日の曜日判定を併用すれば休日判定ロジック上は問題ありませんが、「1月1日が祝日である」という情報が失われてしまうため、1月1日を祝日としてカレンダー表示できなくなります。

対策:固定祝日の補正ロジックをコードに組み込むことで対応できます。サンプルコードの上位バージョンでは、固定祝日データとAPIレスポンスを照合して振替休日を正確に判定するアルゴリズムを実装しています。

注意点②:「国民の休日」はAPIに含まれない

「国民の祝日に関する法律 第3条第3項」に基づき、前日と翌日が祝日に挟まれた平日は「国民の休日」として祝日扱いになります。具体的には、9月の敬老の日と秋分の日の間に平日が入る年などがこれにあたります。

この「国民の休日」は Holiday API のレスポンスには含まれないため、システム側で追加の判定処理が必要です。サンプルコードの上位バージョンでは、この判定ロジックも実装済みです。

「国民の祝日に関する法律 第3条第3項」では、祝日に挟まれた平日を「国民の休日」とすることになっています。2026年は、9/21(月)が敬老の日、9/23(水)が秋分の日なので、9/22(火)が該当して3連休となります。前回の「国民の休日」は、2015年09月22日(火)なので、11年振りの追加の祝日です。

注意点③:外部サービスへの依存

Holiday API は無料の公開サービスであり、将来的にサービス内容が変わる可能性はゼロではありません。業務の重要度に応じて、取得したデータをkintoneにキャッシュ(保存)しておき、次回以降はkintoneのデータを参照する設計にしておくと安心です。


5. 業務アプリへの応用事例 ── こんな使い方ができます

Holiday API から取得した祝日データをkintoneに蓄積することで、さまざまな業務アプリに応用できます。代表的な6つの活用事例を紹介します。

事例① 勤怠管理アプリ ── 休日・残業の自動判定

こんな課題を解決

勤怠アプリで「この日は祝日だから出勤すると休日出勤扱いにしてほしい」という処理をするには、システムが祝日を知っている必要があります。従来は祝日一覧をkintoneに手入力していた企業も多く、入力漏れや転記ミスが課題でした。

Holiday APIを使うと

年度切り替えのタイミングでボタンを押すだけで祝日データが自動登録されます。勤怠アプリは登録済みの祝日データを参照するだけでよくなるため、「休日出勤か否かの判定」「割増賃金の自動計算」「年間カレンダーの自動生成」といった処理を正確に動かし続けられます。


事例② プロジェクト管理アプリ ── 納期・締切日の自動調整

こんな課題を解決

「納期を○営業日後に設定したい」「祝日が挟まる場合は自動的に翌営業日に繰り越してほしい」という要件は、プロジェクト管理や受発注管理でよく出てきます。祝日データなしには正確な営業日計算ができません。

Holiday APIを使うと

kintoneに登録された祝日データを参照して「○営業日後」を動的に計算できるようになります。土日・祝日・年末年始を除いた正確な納期を自動でセットする処理が実現し、締切の見落としや「実は祝日だった」という事態を防げます。


事例③ お知らせ・リマインダーアプリ ── 祝日前日の自動通知

こんな課題を解決

「翌日が祝日なので締切に注意してください」「明日は祝日のため窓口対応はできません」といった通知を手動で送っている担当者の負担を減らしたい。

Holiday APIを使うと

kintoneの自動化機能(またはkintone連携ツール)と組み合わせることで、「祝日の前営業日に自動でお知らせメール・チャット通知を送る」しくみが作れます。担当者が毎回カレンダーを見て判断しなくても、システムが自動でタイミングを判断して通知してくれます。


事例④ 顧客対応・問い合わせ管理アプリ ── 対応期限の正確な管理

こんな課題を解決

「お問い合わせから○営業日以内に回答する」というSLA(サービスレベル合意)を管理しているカスタマーサポートチームでは、祝日を考慮した対応期限の計算が必要です。祝日を考慮できないシステムでは期限の計算がズレてしまいます。

Holiday APIを使うと

問い合わせが登録された日を起点に、祝日・土日を除外した正確な「回答期限日」を自動計算してフィールドにセットできます。対応漏れやSLA違反のリスクを減らし、顧客満足度の向上につなげられます。


事例⑤ 予約・受付管理アプリ ── 祝日の予約受付制御

こんな課題を解決

サービス業・医療機関・施設管理など、祝日は営業日か休業日かが業種によって異なります。kintoneで予約受付フォームを運用している場合、「祝日に予約を受け付けない」「祝日は別の担当者が対応する」といった制御が必要になることがあります。

Holiday APIを使うと

kintoneの予約管理アプリに祝日データを連携し、祝日フラグを参照することで「この日は予約受付停止」「担当者を自動切り替え」といった条件分岐が実現できます。手動でカレンダーを管理する必要がなくなり、設定ミスによる二重予約・受付誤りを防げます。


事例⑥ 給与・経費精算アプリ ── 締め日・支払日の自動補正

こんな課題を解決

「毎月25日が給与支払日だが、祝日にあたる場合は前営業日に繰り上げる」「月末締めの経費精算が祝日と重なった場合の扱い」といったルールは、手動管理では見落としが起こりがちです。

Holiday APIを使うと

給与・経費精算アプリに祝日データを連携し、「支払日が祝日 → 直前の営業日を自動計算してセット」という処理が実現できます。経理担当者が毎月カレンダーを確認して手動で日付を変更する作業がなくなり、ヒューマンエラーのリスクが減ります。


まとめ

本記事では、Holiday API を kintone に連携することで得られるメリットと、具体的な活用事例を紹介しました。

Holiday API × kintone のポイント整理

導入の手軽さ: 登録不要・APIキー不要・無料。エンジニアがコードをkintoneに組み込むだけで即日利用を開始できます。

業務への価値 :「祝日データの手動管理」という地味だけど重要な作業から解放され、入力ミス・転記ミスのない正確なデータが自動で蓄積されます。これは後続のあらゆる業務処理(日付計算・通知・期限管理)の品質向上に直結します。

応用範囲の広さ: 勤怠管理・プロジェクト管理・顧客対応・予約管理・給与計算など、日付を扱うほぼすべての業務アプリに応用できます。一度導入すれば、複数のアプリが恩恵を受けられる「データ基盤」になります。

注意点への対応: 振替休日・国民の休日はAPIのデータだけでは正確に判定できないため、補正ロジックを組み込んだ上位バージョンのコードを利用することで対応できます。

最初の一歩として

「まず自社の勤怠管理アプリに祝日データを自動登録できるようにしたい」という一点から始めるだけでも、大きな業務改善につながります。

kintoneを活用した業務改善を推進したい方は、ぜひ社内のエンジニアやkintone担当者に本記事を共有して、Holiday API の導入を検討してみてください。「毎年の祝日登録作業」という小さな手間をなくすことが、より大きな自動化・効率化への第一歩になります。


参考リンク

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以下のNote記事で本記事のカスタマイズ事例を紹介しています。
記事内で紹介しているカスタマイズコードは、無料で利用できるので是非挑戦してみて下さい。

Holiday API × kintoneで世界中の祝日を取得する方法|アプリ活用研究会(キン活)
kintoneアプリで祝日判定処理を実装したいとき、皆さんはどうしていますか?祝日データをレコードを手動で登録している、あるいは毎年の祝日一覧表をエクセルを読み込んでいる……そんな方も多いのではないでしょうか。 祝日取得API(無料)  本記事では、Nager.Date が公開している Holiday API(以下「Holiday API」)を kintone の外部API連携機能(kintone.proxy)で呼び出す方法を、サンプルコードとともに解説します。  ユーザー登…

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