kintoneを日常的に活用している部門のユーザーにとって「文字入力」は最もストレスの溜まる作業です。
特に建築設計や工事業界では、案件名が長く、かつ似たような名称が多いため、入力ミスや手間の増大が課題となります。
本記事では、そんな入力負荷を劇的に軽減する「入力を補完するサジェスト(提案リスト)表示プラグイン」の活用術をご紹介します。
やりたいこと:文字列入力欄に「サジェスト機能」を持たせる
kintoneの「文字列1行」フィールドは、入力の自由度が高い反面、過去に入力したデータと同じ内容であっても、毎回ゼロからタイピングする必要があります。
この入力負荷の課題解決として提案したいのが、検索窓の予測変換(サジェスト)の様なユーザー体験です。 例えば、「電気」と1文字打つだけで、過去に登録された「〇〇邸 電気設備改修工事」や「△△ビル 電気配線点検」といった候補がリストアップされ、クリック一つで入力が補完されて編集に自由にできる仕組みです。
これこそが、現場ユーザーが求めている「スマートな入力」の理想形です。
デモ画面
デモ画面では、案件名の入力欄(文字列1行型フィールド)にサジェスト機能を追加しています。
入力欄をクリックすると過去の案件名がリスト表示されて、キーワードで部分一致絞り込み表示もできます。

問題点:長い案件名の「都度入力」が現場を疲弊させる
多くの建築・設計・営業現場では、以下のようなデータ入力に関する課題が発生しています。
案件名入力の「3大ストレス」
- タイピング量の多さ: 建築工事の案件名は「施主名+場所+工事種別」のように長くなりがちです。
1日10件の日報を書く場合、この長い文字列を何度も打つだけで指も神経も疲弊します。 - ドロップダウンの不自由さ: kintoneの標準機能「ドロップダウン入力」は、定型のリスト値を入力する手段としては便利ですが、「選択した値を入力画面上で修正できない」という不便さがあります。
「過去の案件名とほぼ同じだけど、1文字変えたい」という時、ドロップダウンでは対応できません。 - 表記ゆれの発生: 手入力に頼ると「電気工事」「電気設備工事」「電気設備」など、人によって入力内容がバラバラになります。これでは後から集計や検索をしようとしても、正確なデータが抽出できません。
結果として、スタッフは日報入力を「面倒な事務作業」と捉え、データの質が下がったり、提出が遅れたりといった悪影響が出てしまうのです。
プラグインの機能紹介:入力の自由度と効率を両立
この課題を解決するのが、入力補完サジェスト表示プラグインです。このプラグインは、kintoneの標準機能を拡張し、「自由入力」と「過去データの参照・再利用」の良いとこ取りを可能にします。
主な特徴
- オートコンプリート機能: フィールドに文字を入力し始めると、即座に候補を表示。過去の全レコードから一致する値をサジェスト(提案)します。
- 選択後の「編集」が可能: ドロップダウンと異なり、一度選択した値をそのまま書き換えることができます。「類似案件の工事名をコピーして、1文字だけ書き換える」といった入力操作が可能です。
- 1万件超の高速検索: 参照元のデータ量が多くても、高速取得ロジックにより、入力の手を止めることなくサジェストを表示します。
- 複数アプリ参照: 自アプリの過去データだけでなく、別アプリ(例えば「マスタアプリ」や「案件管理アプリ」)のデータを参照元として設定できます。
プラグインの設定項目の説明
導入にあたって難しいプログラミングは一切不要です。直感的な設定画面で、誰でもすぐに使い始めることができます。
設定画面の構成
設定画面は、操作性を重視した「左右2分割レイアウト」を採用しています。

- 参照アプリ(マスタ)の選択
どのアプリのデータを候補として表示するかを選びます。アプリ名でのキーワード検索も可能です。 - 参照フィールド(取得元)
候補として表示したい項目(例:工事名、顧客名など)を指定します。 - 最新N件を対象:
「直近10,000件から探す」といった絞り込みが可能です。空白にすれば全レコードを対象にできます。 - 表示フィールド(自アプリの対象)
サジェスト機能を有効にしたい、今開いているアプリのフィールドを選びます。 - 最大表示件数:
候補が多すぎると迷うため、「候補を30件だけ出す」といった調整が可能です。
具体的な活用シーン
営業・設計の現場での具体的な活用シーンをご紹介します。
① 建築案件名のクイック入力
【シーン】 営業マンが外出先からスマホで日報を入力。 工事名は「2026年度 〇〇邸 外壁塗装工事」のようにパターン化されています。 【効果】 「外壁」と打つだけで過去のパターンが並びます。スマホの小さなキーボードで長文を打つ必要がなくなり、誤字脱字も一掃されます。
② 現場住所の補完入力
【シーン】 同一の大型分譲地内や、同じビル内での複数案件がある場合。 【効果】 住所フィールドに町名を入れるだけで、正確な番地やビル名までの候補が出現。郵便番号検索よりも細かく、過去の正確な情報を引用できるため、配送トラブルなどの防止にもつながります。
③ 型番・スペックの特定
【シーン】 設計スタッフが使用部材を登録する際。 「LIXIL システムバス ルーム…」といった複雑な型番入力を求められます。
【効果】 正確な型番を記憶していなくても、メーカー名を入れるだけで候補が絞り込まれます。カタログを横に置いて一文字ずつ確認する手間がゼロになります。
④ 類似クレーム・特記事項の参照
【シーン】 現場でのトラブル報告や特記事項を記入するフィールド。
【効果】 過去に似たトラブルがあった場合、その報告内容をサジェストから引用。そのまま内容を編集して今回の状況に合わせることで、報告書のクオリティが均一化され、上司への伝達スピードが上がります。
⑤ 顧客担当者名の入力
【シーン】 取引先企業の担当者が複数いる場合。
【効果】 企業名を入れると、過去にやり取りした担当者名が候補として表示されます。漢字の書き間違い(斉藤・斎藤など)を防ぎ、失礼のない顧客管理を実現します。
⑥ 見積り項目の「名称」統一
【シーン】 簡易見積りアプリで、内訳の項目名を入力する場合。
【効果】 「諸経費」「仮設設営費」など、社内で統一すべき用語が自然とサジェストされます。人によって呼び方がバラバラになるのを防ぎ、後からの原価分析がスムーズになります。
📌 まとめ
kintoneを導入しても、現場の作業負荷が高いままでは、アプリはなかなか活用されません。
「入力が面倒だから後回しにする」「適当な略称で済ませる」といった現場の声を放置することは、会社にとって大きな損失です。
この「入力補完サジェスト表示プラグイン」を導入することで、これまで「苦痛なタイピング」だった入力作業が、「候補から選んで微調整する」というスマートな動作に変わります。
- 営業マンは、移動中の隙間時間でサクッと日報を終えられます。
- 設計スタッフは、正確な型番や案件名をストレスなく登録できます。
- 管理者は、表記のゆれがない綺麗なデータを使って分析ができます。
わずかな設定で、kintoneの操作性は劇的に向上します。ぜひ、貴社の現場でも「ストレスフリーな入力体験」を取り入れてみてください。
【製品情報】
今回ご紹介したプラグインの詳細は、以下のプラグイン紹介ページよりご確認いただけます。
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| 料金体系 | 60,000円 (税抜) | 120,000円 (税抜) | 360,000円 (税抜) |
| 契約期間 | なし | 毎年更新 | 6か月更新 |
| 導入サポート | ✔ | ✔ | ✔ |
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