~ kintoneアプリのレコード一覧表を、印刷用レイアウトに編集して表示する方法 ~
📝 レコード一覧表をキレイに印刷したい!
kintoneで管理しているデータの一覧表を、そのまま書類として利用したい。
このニーズは、特にFAX送信や紙での提出・配布が多い業務では切実です。
発注書をFAXで送ったり、現場に作業指示書を配布したり、取引先に納品リストを提出したりする場面です。
しかし、標準機能でだけでは、一覧表画面を印刷書類として体裁を整えるのは難しいのが現状です。
この記事では、「kintoneのレコード一覧表を、印刷用のレイアウトで表示したい」という要望を、
標準機能+CSSカスタマイズで行う方法と、プラグインの活用で解決する方法をご紹介します。
📌 kintoneの標準機能ではレコード一覧表を印刷できない
実は、kintoneの標準機能には、レコード一覧表を書類として整形して印刷する機能は用意されていません。
画面上で Ctrl+P(Macは Cmd+P)を使って印刷プレビューを表示することはできますが、
kintone独自のヘッダーや、各種のツールバーやボタン類も一緒に表示されますので、どうしても見栄えが良くありません。

これらが一緒に印刷されてしまうため、純粋な一覧表のデータだけを取り出して、見やすい書類形式で出力することは、標準機能だけでは困難です。
この問題を解決し、紙の書類として印刷用レイアウトで出力できるようにするのが、本記事の目的です。
解決策として、以下の2種類の方法をご紹介します。
- 標準機能+CSSカスタマイズ
- レコード一覧表印刷プラグイン
方法1:標準機能+CSSカスタマズ
標準機能の「アプリの説明」欄を印刷用ヘッダーに利用し、kintone独自のヘッダーやツールバー、ボタン類をCSSで非表示(アプリ説明だけは表示)する方法をご紹介します。
この方法のメリットは、標準機能でヘッダー要素を簡単に編集できること、カスタマイズ方法がCSSファイルだけなので、アプリの設定に影響を受けずローコストで導入できることです。
(1)アプリの説明欄を印刷用ヘッダーに利用する
下記の画面尾様に、「アプリの説明」欄を印刷用ヘッダーに利用します。アプリの説明欄は、リッチテキストで文字の大きさや配置も自由自在で、画面上で表示/非表示も切り替え出来ます。

(2)CSSファイルでヘッダーの部品を非表示にする
下記のリンクからダウンロードできるCSSファイル(無料)を、アプリの設定>設定>Javasceipr/CSSでカスタマイズのページからアップロードしてアプリを更新します。
アプリのレコード一覧表で印刷プレビュー画面(CTRL+P)を開くと、下記の様にヘッダー部分はアプリの説明だけが表示されます。CSSファイルで、ヘッダー行要素の一部を非表示にしています。

方法2:レコード一覧表印刷用プラグインを活用する
当社が開発した「レコード一覧表印刷プラグイン」をご紹介します。
このプラグインを導入すれば、kintone独自のヘッダーを非表示にしつつ、印刷画面に任意のヘッダーを自由に設定できるようになります。
🌟 ヘッダー行のカスタマイズ項目
- タイトル(例: 「発注依頼書」「作業指示書」)
- 宛名、FAX番号、自社情報など、書類に必要な項目
- 日付関数:
today(西暦) /jpday(和暦)を使って、本日の日付を自動挿入
これでレコードのデータだけでなく、書類として必要な情報が揃ったフォーマットを印刷物に付加できます。
📝 明細行の調整
- 行番号:現場への指示書などで便利な行番号を表示・非表示で選択できます。
- 余白行:明細レコードの数に関わらず、最小行数を指定できます。これにより、印刷結果に十分な余白行(空行)を持たせ、書類らしい体裁を保てます。
📌 フッターの追加
フッターには、紙の書類に欠かせない項目を自由に追加・設定できます。
- 備考欄・注意事項
- 署名欄・印鑑欄
📕 サンプル画像
下記の画像の様に、ヘッダーだけでなく、明細行の行番号と余白行数の指定、フッターの指定も可能です。
文字の大きさや配置も調整できるため、提出書類としてそのまま使える、印刷物を作成可能です。

活用したい事例
このプラグインは、特に以下のような業務の効率化に役立ちます。
| 活用シナリオ | プラグインによる効果 |
|---|---|
| 発注依頼書(FAX送信用) | ヘッダーに発注日や宛名を設定し、一覧を整形してFAXフォーマットに自動変換します。 |
| 現場への作業指示書 | 対象レコードを絞り込み、行番号付きの指示一覧を紙で持ち出せるようにします。 |
| 取引先提出用の納品リスト | ソート条件を反映して見やすく整形し、フッターに印鑑欄や備考欄を配置して提出書類として利用できます。 |
まとめ
kintoneのレコード一覧表の印刷は、標準機能では難しい課題ですが、「レコード一覧表印刷」プラグインを導入することで、美しく、業務に必要な要素(ヘッダー、フッター、行番号、余白)を備えた書類として出力できるようになります。
紙での運用が欠かせない業務が多い場合は、ぜひこのプラグインの活用を検討してみてください。
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